ビタミンB2
ビタミンB2の化学成分名を
「フラビン」と言います。
今日はフラビンちゃんのハナシ
「フラビン」と言う呼び名も
可愛いのですが、
たぶんみなさまには
馴染みがないと思いますので、
以下ビタミンB2で統一します。
まず、ビタミンB2の働きは
大雑把に以下の3つを覚えます。
ビタミンB2の働き
① 脂質の代謝
② グルタチオンの再生
③ エネルギー産生
脂質の代謝する際、
身体に取り込まれた脂肪酸が
エネルギーになるには、
ミトコンドリアの中に入って
アセチルCoAになる必要があり、
アセチルCoAになるときの
脂質の代謝を「β酸化」と言います。
この時、必要な酵素の補因子が
ビタミンB2です。
ビタミンB2が無くては、
β酸化が起こらない。
つまり脂肪がエネルギーに変化出来ない。
もうちぃーっと、専門的に言うと、
β酸化をサポートする酵素を
「アシルcoa脱水素酵素」という。
この酵素がビタミンB2が
ないとうまく働かない。
脂肪酸がβ酸化を繰り返して、
うまいことアセチルCoAになり、
TCA回路まで流れたとしても、
ビタミンB2は必須です。
電子伝達系においても、
電子をやり取りするのに、電子の器として
ナイアシン(NAD、NADH)とともに、
ビタミンB2(FAD、FADH₂)が使われます。
どのみちエネルギーを作るのに
ビタミンB2は重要になります。
酸化した油を食べても、
私たちの身体が病気にならないのは、
グルタチオンペルオキシダーゼという
酵素が過酸化脂質を無毒化してくれるからです。
ちなみに、
グルタチオンペルオキシダーゼの
活性の中心はセレン
セレンは鰹節なんかに
たくさん入ってます。
セレンは解毒に重要なミネラルです。
マグロなどの大型魚(水銀がけっこう多い)を
たくさん食べても、水銀中毒にならないのは、
実はセレンがお魚にはたくさん含まれているから。
閑話休題。
グルタチオンペルオキシダーゼが、
酸化した油を無毒化する過程で
グルタチオンを使います。
グルタチオンが用済みになると
酸化型グルタチオンになるのですが、
これを還元型グルタチオンに再生
するのに必要な酵素が、
「グルタチオン還元酵素」
グルタチオン還元酵素は
ビタミンB2が無いと働きません。
つまり、ビタミンB2が不足すると
酸化した油が解毒出来なくなる。
ビタミンB2不足の症状は、
口内炎、口角炎、脂漏性皮膚炎、
皮膚粘膜疾患、脱毛症、成長障害、
結膜炎など。
おそらく日本で最も有名な
ビタミンB2のサプリメント
「チョコラBB」
チョコラBBの主成分はビタミンB2です。
マツキヨでチョコラBBの裏をチェック
してみましょう。効果効能に
「脂質の代謝」と書いてありますよ。
ビタミンB2は、
ナイアシンやビタミンC、
ビタミンB1のように、
欠乏状態になったら死ぬ
ということは無いのですが、
確実に過酸化脂質の毒には
やられていくでしょう。
「ビタミンB2不足だと
脂質栄養素を代謝出来ない」
と覚えてください。