【リーキーガット症候群】亜鉛不足だと腸管上皮細胞の代謝不全が起こる

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亜鉛不足がリーキーガットの原因となる件

亜鉛が細胞代謝の激しい皮膚、粘膜で需要が大きいことはこちらで書きました。

【亜鉛不足で味覚障害になる理由】ALP(アルカリホスファターゼ)と亜鉛の関係
亜鉛不足が味覚障害を起こす理由細胞は、遺伝子という設計図を元に合成されます。これを遺伝子の「発現」といいます。発現の前に、設計図がDNAからRNAにコピーされるのですが、そのコピーのスイッチを入れるのが亜鉛です。よって、亜鉛は、細胞分裂の盛

小腸粘膜、消化管においても当然、亜鉛はキーミネラルとなります。

亜鉛不足では、小腸上皮細胞の代謝に不備がおこり、アポトーシス(細胞の自然死)が阻害されることが分かったそうです。

Zinc Transporter SLC39A7/ZIP7 Promotes Intestinal Epithelial Self-Renewal by Resolving ER Stress

これは、慶応大学らの共同研究グループによる発表で、日本語概要はこちらです▼

亜鉛輸送体が腸粘膜の恒常性を維持

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腸管の上皮細胞は、たいへん代謝の激しく、たえず増殖と分化を絶えず繰り返すことで維持されています。

腸管上皮の細胞内には、亜鉛の輸送役となる「亜鉛トランスポーター」というタンパク質が存在しており、この運搬役が細胞内の亜鉛濃度を調整しているそうです。

亜鉛トランスポータを持たない遺伝子のマウスは、腸管上皮細胞の維持が出来ず、アポトーシスが阻害されてしまうとのこと。

アポトーシスの阻害とは、細胞の自然な代謝を邪魔することですから、がんのリスクが上昇することを意味します。

以前から、亜鉛不足が、消化管の炎症や腸粘膜構造の異常と関係があることが分かっていましが、詳しいメカニズムは不明でした。

2016年10月の発表ですから、栄養素がどのように細胞内で働いているか?という謎が分かってきたのは、ごく最近のことなんですね。

腸管上皮細胞は、消化された食物が最初にフィルタリングされるところです。

腸管上皮細胞で、細胞と細胞のジャンクション(つなぎ目)が脆弱な場合、未消化の食品や添加物、有害金属など、栄養素以外の物質が血中に取り込まれ、慢性炎症、アレルギー、うつなど慢性疾患の原因と言われているのが「リーキーガット」(腸漏れ)という症状です。

リーキーガット治療には、腸粘膜の健全な代謝を取り戻し、しっかりとした粘膜が再生されることが重要です。

細胞の分化と代謝に亜鉛は必須ですから、納得の結果ではありますね。

プロマック(胃潰瘍薬)がリーキーガット治療に効果的?

まだまだ日本では、真面目に研究対象とされていない感のある「リーキーガット」ですが、海外ではたくさんの論文を見つけることができます。

例えばこちら。亜鉛のポラプレジンクが、リーキーガットに効くようだとという、人間を使った実験です▼

Zinc carnosine works with bovine colostrum in truncating heavy exercise-induced increase in gut permeability in healthy volunteers.

健康な人8名に実験に参加してもらい、激しい運動で肉体的ストレスを与えわざとリーキーガットを起こし、その後14日間の治癒経過を追ったところ、亜鉛投与グループは有意に治癒が早かったとのこと。

この実験に用いられた「亜鉛カルノシン」は、別名「ポラプレジンク」と呼ばれており、商品名を「プロマック」と言います。

プロマックは、日本では一般的な胃潰瘍の治療薬です。

プロマック(亜鉛カルノシン)は、日本では処方薬になりますが、アイハーブでは胃腸薬として売られています。

Source Naturals, ガストリックスース™(GastricSoothe), 37.5 mg, 120 カプセル

鉄やカルシウムと違って、亜鉛は過剰症の心配があまりなく、非適応の人が少ないサプリメントです。

例えば、鉄サプリの必要のない人が鉄サプリを飲めば、活性酸素の発生源となり、感染がある場合は鉄が細菌の栄養となってしまうので、効果よりも害が大きくなりますが、亜鉛の場合はそういった心配が少なく、比較的だれでもメリットを得やすいという特徴があります。実際に、不足している人のほうが圧倒的に多いのも事実です。

胃潰瘍、ピロリ菌がある場合、ピロリ菌がなくても胃腸が弱い、リーキーガット症候群など、胃腸粘膜の保護と再生が必要な場合、亜鉛が治療に有効であると覚えておくと良いと思います。

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